ダラダラするのは実はストレス?「先延ばし」行動をやめるには!【初めての認知行動療法④】

くらしの心理学
コロ
コロ

休みの日はついついだらだらしてしまうの二ャ.
結局夜になって後悔するの二ャ.
休みの日もストレスが溜まるのはどうにかなんないのかニャ

サイコロ
サイコロ

だらだらするのは悪いことじゃないけど、
それでストレスが溜まってしまうなら元も子もないね
よし、ここではは行動に焦点を当てよう!

この記事はこんな人にオススメです
  • 「ついついだらだらしてしまう」人
  • 先延ばしをやめたい人
  • 認知行動療法を勉強したい人

みなさんは、仕事や家事をしなきゃいけないのに、ついついだらだらしてしまうことってありますか?

やらなきゃいけないことをついつい先延ばしにしてしまうこともあるのではないでしょうか。

人間誰しも、気分が乗らない時ってありますよね。
時にはゆっくり休むことも大切ですが、毎日のように休んでいては困ります。

この記事では、認知行動療法の知見を参考に、「先延ばし」や「だらだら」を解決する方法を勉強していきます!

この記事は「初めての認知行動療法」シリーズ(全4回)の4記事目です。
この記事、単体でも十分理解できる内容となっておりますが、もし細かく勉強されたい方は、前回の記事もお読みください。


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初めての認知行動療法

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人は先延ばしをするとストレスがたまる

人の集中力は1時間も持たない

みなさんの中には、日々膨大な仕事や家事、学業に追われている方も多いと思います。
ですが、私たちの集中力は限定的で、一日中仕事に集中していたり、勉強し続けたりすることはできないものです。
人間の集中力は1時間も持たないと言われています。

テスト勉強をしていたらついつい部屋の整理を始めてしまったなんて経験、みなさんはありませんか?

私たちは適度に息抜きをする時間が必要です。
テスト勉強も、ずーっと続けるよりもたとえば1時間経ったら少し休憩するなどしたほうが、よほど効率的です。

「息抜き」から「先延ばし」へ


ただ、息抜きが度を過ぎると「先延ばし」になってしまいます。
テスト勉強の例でも、部屋の整理どころか、大掃除まではじめてしまっては元も子もないですね

我々はついつい先延ばしをしたくなってしまいます。
・仕事をしなきゃいけないのについつい喫煙所で立ち話をしてしまう
・宿題をしなきゃいけないのについつい携帯ゲームをしてしまう

ですが、「先延ばし」は「息抜き」と比べてリラックスになっていないかもしれません。
すぐに仕事に戻る息抜きとは異なり、「先延ばし」は頭の片隅に「あれもやらなきゃ」、「これもやらなきゃ」という考えが離れないからです。

こんな考えが頭の片隅にこびりついていては、リラックスどころかストレスが溜まってしまうでしょう。
リラックスのつもりでやっていることが逆効果になってしまうのです!

「先延ばし」は是非ともやめたいですね!!

先延ばしをやめるための作戦を立てよう

それでは先延ばしをやめるにはどうすれば良いでしょうか?
ここでは認知行動療法の「問題解決法」を使ってみましょう!

問題解決法で先延ばしに対処しよう

問題解決法とは、ストレスを感じやすい行動に焦点を当てて、ストレスに対する新しい対処を身につけていく方法です。

それでは、どうやって、ストレスに対する新しい対処を身につけていくのでしょうか?

実は問題解決法は、悩みが劇的に改善するような特別な方法ではありません!
問題解決法では日々の行動の中で「自分でも変えられそうなこと」や「自分でも対処できそうなこと」を、ちゃんと実行するために「計画を立てること」が重視されます。

それでは、問題解決法の使い方を勉強していきましょう!

ちっちゃいことからコツコツと

問題解決法のポイントは下記の通りです

問題解決法のポイント
  • 自分が「解決できそうな問題」に焦点を当てる
  • 問題解決までの「具体的な計画」を立てる
  • 小さい目標から実行していく(⇦POINT)

ここで大事なのは「小さい目標から実行していくこと」!
これは、行動心理学の中では「スモールステップ」と呼ばれる法則です。

私たちは、どんなに些細なことでも「達成感」を得ることでモチベーションが向上します

小さい頃、夏休みにラジオ体操に参加するとスタンプがもらえませんでしたか?
このスタンプがもらえると、「早起きしてラジオ体操に参加した」ことに達成感を感じて、「また明日も参加しよう」と思うようになります。

このように、モチベーションを向上させるために小さな目標を立てて実行していくことは、日常生活の色々なことに役立ちます。この「スモールステップ」については別の機会にまとめますね!

先延ばしをコツコツ解決

それでは、スモールステップを「先延ばし」に応用してみましょう!

ここでは、「大学受験の勉強が捗らない」という問題を例に考えてみましょう。
あなたは、大学受験を間近に控えた高校生です。
受験勉強をしなければいけないとわかっているのに、ついついSNSをだらだらみ続けてしまいます。
SNSを見たい訳ではないのにやめられません

あなたは、一生懸命考えて、こんな目標を立てました。
「毎日夜遅くまで勉強するのは無理だけど、毎日同じ時間に机に向かうことならできるかな」

そこであなたは毎日同じ時間に机に向かうことに挑戦しました。
「机に座ること」が目標なので、たとえ机でSNSを見ていたとしても目標は達成なのです!!

ここが、大事です!
まだ「勉強すること」は目標ではないのです!
これならあなたは毎日なんとか達成することができました!

さて、この次はどうしましょうか?
たとえば「机の上に参考書を用意する」という目標を立ててもいいですしちょっと背伸びして「一問だけ解いてみる」でもいいかもしれません。
大事なのは、達成可能な目標を立てて、それを一個ずつ達成していくことです。
問題を一個ずつ達成していくことで、徐々にあなたは達成感を得て勉強が自然とできるようになっていくでしょう。

まとめ

人は生きていく上で「息抜き」は不可欠です。ずっと仕事や勉強を続けていてはいつしか壊れてしまいます。
ですが、過度な「息抜き」はいつしか「先延ばし」となり、かえって逆効果です。

この先延ばしをやめるために、ここでは「問題解決法」について学んできました。
問題解決法では、「小さな目標をクリアする」を繰り返すことで「達成感」を得ることがポイントでした。
達成感は人をやる気にさせるので、いつしか「先延ばし」は解決に向かうでしょう。

さて、今日までであなたは認知行動療法について一通り学んだことになります!
いかがでしたか?なかなか難しかったですか?

日常生活でストレスを感じることがあったらいつでもこのサイトに戻ってきてくださいね

今後も認知行動療法を活用したストレス対処については色々書いていこうと思います。
ここまで読んでいただいてありがとうございました!!

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