「メタ記憶」という言葉を知っていますか?
メタ記憶を理解していると、日々の勉強がより効率的になりますよ!
みなさんは勉強や仕事をしている中で記憶力や暗記に悩んだことはありませんか?
何かを覚えるということは、シンプルなように見えて実は奥が深いのです。
今回は、記憶の中でも「メタ記憶」に注目して、効率的な記憶力アップの方法を勉強していきましょう。
受験勉強に励んでいる学生さんや資格試験に備えるビジネスマンの方はぜひご覧ください!
メタ記憶とはなんだろう
メタ記憶とは
メタ記憶とは、一言で言うと自分自身の「記憶」に関する情報です。
たとえば、何かを思い出そうとしているときに、「これはどこかでみたことがあるぞ!」と思ったり、何かを覚えようとしているときに、「これは覚えるのが難しそうだぞ!」と考えることが当てはまります。
メタ記憶の例
この言葉どこかで見かけたことあるかもな??
この言葉、覚えられるかな??
メタ記憶の役割
私たちはメタ記憶を使うことで、自分の記憶力だったり、自分が覚えている事柄を振り返ることができるようになります。
そして、自分の記憶力を振り返ることで、「別の覚え方を試してみよう」とか「思い出しやすいように工夫しよう」と、覚え方をコントロールすることができるようになるのです。
それでは、メタ記憶をどのように勉強に生かすことができるのでしょうか?
記憶の流れ
具体的な記憶術を紹介する前に、記憶の流れについても少し補足しておきます。
みなさんは九九(くく)を全て言えますか?
小学校の頃覚えたものですが、まだ言える人は多いですよね。
それでは、同じく小学校で習った地図記号を全て書けますか?
同じ小学校で習ったものなのに書けない人が多いと思います。この違いはどこにあるのでしょうか。
かけ算は日常生活で利用することがありますが、地図記号は日常でほとんど利用することはありません。
したがって、地図記号に関する記憶は皆さんの頭から徐々に抜け落ちてしまったのです。
この例からもわかるように、記憶というのは忘れないように維持していないと徐々に薄れていきます。
すなわち、記憶は「覚える」と「思い出す」という単純な関係ではなく、その記憶を維持するというプロセスが関わっているのです。
一般的に「記憶」のプロセスは、「覚える」→「覚えた内容を保存する」→「思い出す」という流れになります。
この各段階に沿って、メタ記憶を活用してあげて勉強の効率を上げていきましょう!
それでは次の章からメタ記憶の使い方を紹介していきます。
メタ記憶を使いこなす
メタ記憶を使いこなすといっても、何も特別なことは必要ありません。
まずは、効率的な記憶の方法の基本を学んでいきましょう。
メタ記憶を使いこなす!【初級編】
先ほど述べたように、記憶は、3段階のプロセスで進みます。
私たちは、一度覚えた事柄であっても、うまく保存できていないと忘れてしまいます。
そこで、自分が覚えた知識がどれぐらい定着しているのかを定期的に確かめるようにしましょう。
たとえば、英単語帳をみていたら、一定のページが終わるごとに単語帳を閉じて、ちゃんと覚えることができているかを確認するようにしましょう。
さらに、勉強した日は覚えていても、次の日、一週間後に忘れていては全く意味がありません。
勉強したことをちゃんと覚えているか定期的に振り返るようにしましょう。
一週間など、一定の間隔をあけて勉強した内容をちゃんと覚えているかチェックする時間を作りましょう。
また、記憶は覚えるだけではなく、ちゃんと思い出すことができて初めて役に立ちます。
記憶をちゃんと思い出せるかを確かめるために、誰かに勉強した内容を話してみましょう。
誰かに説明するというのは、自分の記憶を整理することができるのでとてもオススメの方法です!
もっともっとメタ記憶を使いこなす!
その他にも、メタ記憶をつかった記憶力アップの方法にはいくつか種類があります!
代表的なものをここで紹介します。
覚える前に考えよう!「学習容易性判断」
学習容易性判断とは、これから覚えようとしている事柄の覚えやすさを推測するというメタ記憶です。
たとえば、英単語を覚えようとする時に、全ての英単語を同じ時間かけて覚えるのはあまり効率的な方法ではありません。
英語を勉強したことがある人であればわかると思いますが、英単語にはすんなり覚えられるものと、何回も繰り返してようやく覚えられるものがあります。
英単語の難しさやスペルの複雑さはもちろん、その単語が自分にとって身近かどうかでも覚えやすさは変わってきます。
人は自分に身近なものは覚えやすい傾向にあります。
たとえば音楽が好きな人であれば、楽器や音楽にまつわる英単語は割とすんなり覚えることができます。
この辺りは、別の記事にまとめているので、興味があればこちらも読んでください。
覚えようとしている事柄によって、人は覚えるまでにかかる労力が変わるのです。
勉強している内容が「覚えやすい」のか「覚えにくい」のかを意識するようにしましょう。
そして、覚えにくいものには、時間をかけるようにしましょう。
初めは難しいかもしれませんが、徐々に慣れてくると思います。
この方法を繰り返していくと、自然に自分の暗記のパターンができるようになってくると思います。
その記憶はどこで覚えた?ソースモニタリング判断
ソースは、「情報源」という意味があります。
つまり、ソースモニタリング判断とは、ある事柄をどこで覚えたのか、その情報はどこから手に入れたのかをしっかりと確認するということになります。
ある情報がどこで得られたものかを意識すること、すなわち情報源をはっきりさせることで、記憶が混乱しにくくなると言われています。
何かを覚えるときは、どこでその情報を手に入れたのか(例:教科書、新聞、インターネット)を意識するようにしましょう。
また、覚えた内容を思い出すときは、自分がその知識をどこで手に入れたのかを考えながら思い出すと、その記憶がより定着しやすくなるでしょう。
この英単語は確か、先週やった教科書に出てきてたわね!
取引先のニュースが載ってる!
「7月7日」の「〇〇新聞」に載っていたということも覚えておこう。
まとめ
今回は、メタ記憶をつかって勉強の効率を上げる方法について紹介してきました。
メタ記憶をフル活用することで、勉強したことをちゃんと覚えているかを確かめるようにしましょう。
さらに、やや応用編になりますが、勉強しながらもメタ記憶を働かせて、さらに記憶の定着を図るようにしましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
それではまたお会いしましょう!