先生は物知りでスマートで尊敬してる二ャ
どうしたんだい急に?
褒められるのは嬉しいけどなんだか調子が狂うなぁ
いつもそう思っているのニャ
ところでコロ、買って欲しいおもちゃがあるのニャ
なんだそういうことか!コロは「交渉」が苦手だな笑
おもちゃは買わないけど、とても簡単な交渉術を一つ教えよう!
今回は「感謝」の威力についてお話しします!
実は「感謝」は心理学の世界では注目されたのが比較的新しいです。他の感情に比べると研究が進んでいない感情なのですが、「感謝」のもつ可能性は色々な研究で指摘されています。
世の中、色々な交渉術があると思いますが、難しい交渉術が使えないという方はぜひこれを参考にしてみてください!
感謝するとどうなるの?
感謝すると人に優しくなる
私たちは、誰かに親切にされた時に「感謝」の気持ちになりますよね。
心理学の様々な研究では、「感謝」をした後は「誰かに優しくしたくなる」ことが明らかにされています。
誰かに親切にされることで、自分も「優しくしたい」という動機が高まるのだそうです。
これは皆さんも感覚的に理解できるのではないでしょうか?
また、感謝の感情を強く感じる相手とは、その後の関係性が良好となることも指摘されています。
感謝するとみんなに優しくしちゃう
しかし面白いことに、感謝した後に優しくする相手は、「親切にしてくれた人」だけに限らないと言われています。
感謝の感情を経験した後は誰に対しても優しくなることが明らかにされています
つまり、人は感謝すると、その後誰に対しても優しくなるというのです!
人から感謝されると優しくなれる?
感謝されても人に優しくなる
一方で、「感謝される」ことで、より一層に人に優しくなるということも指摘されています。
アメリカの研究では、道案内をした後に感謝された被験者は、道案内をしても感謝されなかった被験者と比べて、その後他の人に親切にする確率が高いことが明らかになりました。
その後の研究で、人は感謝されることで「自分が社会的に認められている」という感覚を得ることが関係していることが指摘されています。
つまり、感謝されることは自分の価値が認められることなので、自分を認めてくれた相手(=感謝してくれた人)に対しては優しくなるのです。
しかも、面白いことに「自分のしたことがその人の役に立つかどうか」はその後の行動に影響しないことも明らかになっているのです。
感謝されるべき内容じゃないことでも人は感謝されると、その後の行動が優しくなるというのです。
参考
Moss, M. K., & Page, R. A. (1972). Reinforcement and Helping behavior. Journal of Applied Social Psychology, 2, 360–371.
Crano, W. D., & Sivacek, J. (1982). Social reinforcement, self-attribution, and the foot-in-the-door phenomenon. Social Cognition, 1, 110–125.
感謝することで協力的になる
また最新の論文では、「感謝される」ことで、人は「協力的になる」ことも明らかになっています。
感謝してくれた人と支え合うことに喜びを感じるようになったり、感謝してくれた人のことを魅力的に感じるようになるのだそうです。
参考
T, Sakai., & A, Aikawa. (2021). The effect of gratitude-expression skills on the benefactor in a dilemma situation. Japanese Journal of Social Psychology, 36(3), 65–75.
感謝の気持ちを表明しよう
ここまで見てきたように、人は誰かに感謝されることでその後の行動が優しくなったり、協力的になったりするのです!
「感謝」をすることで、相手のその後の行動を変えることができるのです。
つまり、感謝は立派な交渉術の一つなのです!
ぜひ、皆さんも「感謝」することから1日を始めてみてはいかがでしょうか?
先生、いつもありがとうなのニャ。
先生のおかげで毎日が楽しいのニャ。
先生、本当にありがとうニャ
何一つ具体的なこと言われてないけど・・・
まあ、嬉しいからいっか。
欲しいおもちゃがあるんだっけ?
あれ、そんなつもりじゃなかったんだけどニャ!
買ってくれるのかニャ???
(なんとまあ白々しいこと・・・)